問題番号 : 99I4

本問は,99I4~6の連問の一部です。

80歳の女性。昨夜,不穏状態となったため家族に連れられて来院した。
現 病 歴:7年前ころから物忘れが出現した。最近は食事をしたことを忘れ,自分の部屋が分からなくなることもあった。置き場所を忘れ,「盗まれた」と言うようになった。昨日,自宅の台所で転倒した。痛みのため1日中臥床していたが,夜間,「変なところに連れてこられ自転車に乗せられている。落ちそうで怖い」と大声で叫び,ベッド柵にしがみつくといった言動がみられた。
既 往 歴:特記すべきことはない。
現  症:身長150cm,体重47kg。体温36.8℃。脈拍84/分,整。血圧116/84mmHg。表情はにこやかである。話し方は穏やかだが多弁である。何の目的で来院したのかは理解できていない。昨夜の言動についても覚えていない。それ以外には神経学的な異常を認めない。
検査所見:尿,血液および血清生化学所見に特記すべきことはない。頭部単純CTでびまん性に脳萎縮を認める。
この患者にみられる症候はどれか。2つ選べ

正解
a, b
国試正答率
90%

Assessment
①記銘力低下:食事をしたことを忘れる,物の置き場所を忘れ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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