問題番号 : 99H22

6歳の男児。入学時の健康診断で心電図の異常を指摘され来院した。生来元気で,易感染性もなかった。聴診で,胸骨左縁第2肋間に最強点を有する3/6度の駆出性収縮期雑音と胸骨左縁下部に2/6度の拡張期ランブルとを聴取する。Ⅱ音は固定性に分裂している。胸部エックス線写真では心胸郭比55% で,左第2弓の突出があり,肺血流の増加を認める。心電図を示す。
この患児について正しいのはどれか。

正解
b
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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