問題番号 : 99H17

55歳の男性。1か月前から労作時の息切れと舌の痛みとを自覚し,5日前から歩行障害も出現したため来院した。8年前に胃全摘術を受けた。眼瞼結膜に貧血を認め,眼球結膜に軽度の黄疸を認める。Romberg徴候陽性。血液所見:赤血球142万,Hb 6.5g/dL,Ht 19%,網赤血球14.0‰,白血球3,100(桿状核好中球4%,分葉核好中球56%,好酸球2%,単球3%,リンパ球35%),血小板8.2万。血清生化学所見:総ビリルビン3.3mg/dL,直接ビリルビン0.9mg/dL,AST 45U/L,ALT 34U/L,LDH 2,100U/L(基準176~353)。
この患者でみられないのはどれか。

正解
b
国試正答率
60%

Assessment
大球性貧血(MCV 134 fL),汎血球減少症を認め,

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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