問題番号 : 99G52

43歳の男性。発熱と下腿の痛みを伴うしこりとのため来院した。2か月前から夕方に38℃ 台の発熱,鼻汁および鼻閉が出現し,副鼻腔炎と診断された。1週前から両下腿に有痛性の紅斑が出現した。意識は清明。身長182cm,体重71kg。体温37.8℃。脈拍88/分,整。血圧122/88mmHg。眼瞼結膜に貧血はなく,眼球結膜に黄疸はない。リンパ節腫脹はない。心雑音はなく,胸部にラ音を聴取しない。肝・脾を触知しない。両下腿に径1cmの有痛性結節性紅斑を数個認める。尿所見:タンパク2+,潜血1+。血液所見:赤血球423万,Hb 12.1g/dL,Ht 36%,白血球10,800,血小板39万。血清生化学所見:総タンパク7.4g/dL,クレアチニン0.7mg/dL,AST 14U/L,ALT 19U/L,LDH 129U/L(基準176~353)。免疫学所見:CRP 7.5mg/dL,CH50 60U/mL(基準30~40),抗好中球細胞質抗体陽性。胸部エックス線写真で両肺に多発性の結節陰影を認める。
診断はどれか。

正解
e
国試正答率
90%

Assessment
発熱と下腿の有痛性のしこり(結節性紅斑)を主訴に来院して

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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