問題番号 : 99G21

68歳の男性。胸痛のため来院した。6か月前から前胸部痛を自覚するようになった。胸痛は2~3分持続し,安静で軽快した。喫煙歴は20本/日,45年。身長162cm,体重60kg。脈拍76/分,整。血圧120/60mmHg。血液所見:赤血球507万,Hb 15.3g/dL,Ht 45%,白血球4,500,血小板18万。血清生化学所見:総タンパク7.0g/dL,アルブミン4.2g/dL,AST 17U/L,ALT 15U/L,LDH 188U/L(基準176~353),CK 22U/L(基準10~40)。冠動脈造影写真(A)と運動負荷直後および4時間後のタリウム心筋SPECT垂直面長軸断層像(B)を示す。
診断はどれか。

正解
b
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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