問題番号 : 99F49

21歳の男性。強い全身倦怠感と腹痛とがあり,家族の呼びかけに対する反応が悪くなったため,救急車で来院した。生来健康であったが,1か月前から口渇と多尿とに気付くようになった。また,体がだるく,朝,起きにくくなっていた。意識は軽度混濁。身長170cm,体重59kg。体温36.1℃。呼吸数32/分。脈拍100/分,整。血圧96/60mmHg。皮膚は乾燥している。結膜に貧血と黄疸とを認めない。心雑音はない。腹部は平坦で,圧痛は認めない。尿所見:タンパク1+,糖4+,ウロビリノゲン1+,ケトン体3+。血液所見:赤血球560万,Hb 17.0g/dL,Ht 52%,白血球9,200,血小板32万。血清生化学所見:血糖860mg/dL,HbA1c 11.5%(基準4.6~6.2),総タンパク8.2g/dL,アルブミン5.6g/dL,尿素窒素32mg/dL,クレアチニン1.8mg/dL,尿酸8.0mg/dL,AST 32U/L,ALT 25U/L,Na 132mEq/L,K 5.8mEq/L,Cl 88mEq/L。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.23,PaO2 96Torr,PaCO2 19Torr,HCO3 8mEq/L。
まず行う輸液はどれか。

正解
a
国試正答率
90%

Assessment
・21歳の男性
・全身倦怠感と腹痛
・意識低下のため救急

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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