21歳の男性。強い全身倦怠感と腹痛とがあり,家族の呼びかけに対する反応が悪くなったため,救急車で来院した。生来健康であったが,1か月前から口渇と多尿とに気付くようになった。また,体がだるく,朝,起きにくくなっていた。意識は軽度混濁。身長170cm,体重59kg。体温36.1℃。呼吸数32/分。脈拍100/分,整。血圧96/60mmHg。皮膚は乾燥している。結膜に貧血と黄疸とを認めない。心雑音はない。腹部は平坦で,圧痛は認めない。尿所見:タンパク1+,糖4+,ウロビリノゲン1+,ケトン体3+。血液所見:赤血球560万,Hb 17.0g/dL,Ht 52%,白血球9,200,血小板32万。血清生化学所見:血糖860mg/dL,HbA1c 11.5%(基準4.6~6.2),総タンパク8.2g/dL,アルブミン5.6g/dL,尿素窒素32mg/dL,クレアチニン1.8mg/dL,尿酸8.0mg/dL,AST 32U/L,ALT 25U/L,Na 132mEq/L,K 5.8mEq/L,Cl 88mEq/L。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.23,PaO2 96Torr,PaCO2 19Torr,HCO3- 8mEq/L。
まず行う輸液はどれか。