問題番号 : 99F47

66歳の男性。呼吸困難を主訴に救急車で来院した。2か月前から体重減少と嚥下困難とに気付いていた。1か月前から痰を伴わない咳漱と喘鳴を伴う呼吸困難とが出現し,次第に増強し,不穏状態となってきた。20歳ころから日本酒1日5合の飲酒歴と1日30本の喫煙歴とがある。呼吸数28/分。脈拍104/分,不整。血圧180/90mmHg。頸部の聴診でwheezesを聴取する。胸部エックス線写真では気管の右方への著しい圧排と高度の狭窄とを認める。
気管支鏡下の処置で最も適切なのはどれか。

正解
c
国試正答率
60%

Assessment
wheezesを伴う呼吸困難があり,胸部エックス線で気管

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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