53歳の男性。健康診断で耐糖能異常を指摘され,内科外来を受診した。糖尿病に対する知識と簡単な食事指導とを受けた。身長176 cm,体重88 kg。2回目の受診時の医療面接でのやり取りを示す。
医 師 「この1か月,いかがでしたか」
患 者 「あまり変わったことはないです」
医 師 「食事や体重,身の回りのことで,小さな変化でもありませんか」
患 者 「毎日暑くてね」
医 師 「そうですね,残暑がきびしいですね」
患者① 「そうです。私は水を飲んでも太る体質ですし,この時期はちょっと」
医 師 「じゃあ,体重にも変化はないですか」
患者② 「標準体重よりは大分重いですが,困ったことはないです」
医 師 「なにか工夫をされているのですか」
患者③ 「ないですね,食事を減らすと元気が出ないでしょう」
医 師 「そうですか。食事について考えることはありますか」
患者④ 「年齢や糖尿病ということからは,好みより量やカロリーが大切なんですかね」
医 師 「食事量は多いのですか」
患者⑤ 「そんなに多くはないですよ」
この患者の会話①〜⑤で治療への関心が生まれつつあると考えられるのはどれか。