問題番号 : 99C29

46歳の男性。自営業。健康診査で肝障害を指摘され来院した。自覚症状はない。30歳ころからの常習飲酒家で,これまでに酔って妻や子供に暴力を振るったり,飲酒運転で事故を起こしたこともある。最近では,朝から飲酒して仕事をすることが多く,妻が注意すると不機嫌になる。本人は「自分は酒を止めようと思えばすぐに止めることができるので,飲酒についての助言は必要ない」と言う。現在,日本酒5合/日。身長162cm,体重58kg。血圧148/86mmHg。胸部に異常所見なく,腹部に肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球398万,Hb 13.1g/dL,Ht 40%,白血球6,300,血小板16万。血清生化学所見:総タンパク7.9g/dL,アルブミン3.9g/dL,総コレステロール288mg/dL,トリグリセリド220mg/dL,総ビリルビン0.9mg/dL,AST 84U/L,ALT 46U/L,γ–GTP 188U/L(基準8~50)。免疫学所見:HBs抗原(-),HCV抗体(-)。腹部超音波検査で肝の輝度の増強と肝腎コントラストの増加とを認める。
この患者への対応で最も重要なのはどれか。

正解
e
国試正答率
90%

診断:アルコール依存症

選択肢考察
×a 

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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