問題番号 : 99A45

62歳の男性。2年ほど前から歩行時のふらつき,ろれつの回りにくさ及び排尿困難がみられ,徐々に増悪するため来院した。意識は清明。身長158cm,体重67kg。体温36.0℃。呼吸数16/分。脈拍84/分,整。血圧130/72mmHg。胸部にラ音を聴取しない。腹部は平坦で,肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。知能は正常である。言語は不明瞭で,頸部・四肢に筋強剛を認める。四肢の協調運動と歩行とに小脳性運動失調を認める。四肢筋力と表在・深部感覚とは正常である。頭部単純MRIのT2強調像を示す。
この疾患の症候としてまれなのはどれか。

正解
c
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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