問題番号 : 99A38

72歳の男性。数か月前から両下肢のしびれと排尿困難とが出現し,徐々に症状が悪化してきたため来院した。神経学的所見では両下肢に筋力低下と表在感覚鈍麻とを認める。導尿で300mLの残尿を認めたが尿所見に異常はなかった。血液所見:赤血球360万,白血球6,300,血小板20万。血清生化学所見:尿素窒素35mg/dL,クレアチニン1.5mg/dL,Na 141mEq/L,K 5.0mEq/L,Cl 119mEq/L,ALP 610U/L(基準260以下)。PSA 470ng/mL(基準4.0以下)。腰椎エックス線単純撮影で第4腰椎に圧迫骨折を認める。骨シンチグラフィで第4腰椎と左右の肋骨の数か所とにhot spotを認める。前立腺生検の結果は,低分化腺癌であった。
優先すべき治療はどれか。3つ選べ

正解
a, b, c
国試正答率
90%

診断:前立腺癌(低分化腺癌)の多発骨転移(病期D2)

選択肢考察<

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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