問題番号 : 99A33

74歳の男性。発熱,咳および易疲労感のため来院した。3か月前から疲れやすさを自覚していたが,4日前から38℃ 台の発熱と咳とが出現した。意識は清明。体温38.6℃。脈拍96/分,整。血圧138/82mmHg。眼瞼結膜は蒼白。右下肺野にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球210万,Hb 7.2g/dL,Ht 22%,網赤血球6‰,白血球3,000(桿状核好中球3%,分葉核好中球46%,好酸球2%,好塩基球3%,単球12%,リンパ球34%),血小板8.2万。血清生化学所見:総タンパク6.5g/dL,アルブミン4.0g/dL,尿素窒素22mg/dL,クレアチニン1.6mg/dL,尿酸8.3mg/dL,総コレステロール126mg/dL,総ビリルビン0.8mg/dL,AST 40U/L,ALT 35U/L,LDH 520U/L(基準176~353),Na 140mEq/L,K 4.2mEq/L,Fe 260μg/dL,フェリチン340ng/mL(基準20~120)。CRP 3.4mg/dL。骨髄血塗抹鉄染色標本を別に示す。
この疾患について正しいのはどれか。2つ選べ

正解
a, c
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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