問題番号 : 99A22

57歳の男性。労作時呼吸困難のために来院した。1か月前から労作時の呼吸困難と全身倦怠感とを自覚するようになった。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長176cm,体重75kg。脈拍80/分,整。血圧120/80mmHg。拡張期心雑音2/6度を聴取する。尿所見:タンパク(-),糖(-)。血液所見:赤沈79mm/1時間,赤血球423万,Hb 13.3g/dL,Ht 40%,白血球5,600,血小板26万。CRP 3.8mg/dL。心エコー図を示す。
この疾患について正しいのはどれか。3つ選べ

正解
a, c, e
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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