問題番号 : 98I47
72歳の女性。術後の経過観察のために来院した。半年前に左乳癌のために乳房切除術と胸壁接線照射による術後照射40Gyとが施行された。現在自覚症状はない。体温36.5℃。脈拍68/分,整。血圧120/76mmHg。胸壁に発赤と腫瘤とを認めない。血液所見:赤血球412万,Hb 13.4g/dL,Ht 39%,白血球4,500,血小板24万。CRP 0.1mg/dL。胸部単純CTを示す。この患者への対応で適切なのはどれか。
画像診断:上画像参照。Assessment:
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。