問題番号 : 98I36

29歳の男性。手足のしびれ感と労作時の疲労感とを主訴に来院した。20歳ころ健康診断で血清Caの低値とPの高値とを指摘されたが,自覚症状なく放置していた。最近になって,手足のしびれ感,労作時の疲労感および頭痛が現れた。身長170cm,体重80kg。脈拍80/分,整。血圧130/80mmHg。Trousseau徴候陽性。血清生化学所見:Na 142mEq/L,K 4.0mEq/L,Ca 5.8mg/dL,P 6.0mg/dL。その他の一般検査所見に異常を認めない。
確定診断のために有用な検査はどれか。

正解
d
国試正答率
90%

Assessment
本例では発症が20歳ころであり,AHOがないことからも偽

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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