問題番号 : 98I23

30歳の女性。慢性腎不全に対して腎移植を行うことになり,移植前日から免疫抑制薬シクロスポリンが開始された。投与を継続していたところ,移植2日後に心電図でP波が消失し,QRS幅が0.14秒となった。意識は清明。体温37.2℃。脈拍48/分,整。血圧120/80mmHg。血液所見:赤血球312万,Hb 9.2g/dL,Ht 30%,白血球8,800,血小板15万。血清生化学所見:総タンパク6.5g/dL,アルブミン4.0g/dL,尿素窒素80mg/dL,クレアチニン7.5mg/dL,AST 28U/L,ALT 26U/L,CK 35U/L(基準10~40)。
可能性の高い電解質異常はどれか。

正解
b
国試正答率
90%

Assessment
P波消失,QRS拡大は,高カリウム血症でみられる所見であ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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