問題番号 : 98I20

59歳の女性。交通事故のため救急車で搬入された。3年前から高血圧症と狭心症との治療を受けている。高速道路を走行中,左前胸部痛を感じ,これに気を取られ側壁に激突した。30分後に事故車から救出された。胸痛はなく,腹痛を訴えている。意識は清明。呼吸数28/分で浅い。脈拍124/分,整。血圧82/50mmHg。呼吸音に異常はなく腹部は膨隆している。心電図には頻脈以外の異常所見は認めない。
血圧低下の原因として最も考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
90%

Assessment
搬入時,頻脈と血圧低下を認め,ショックの状態である。狭心

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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