問題番号 : 98D58

65歳の男性。右下腿の激痛と腫脹とのために救急車で搬入された。7日前に農作業中に右足に怪我をしたが,自分で創の処置をしていた。4日前から右足の発赤,腫脹および疼痛が始まり,急速に増悪した。2日前から耐え難いほどの激痛となり,悪臭を放つようになったが,病院に行くことを拒否し続けていた。既往歴には高血圧がある。右下肢は青紫色で著明に腫脹し,悪臭を発している。意識は清明。体温39.2℃。脈拍104/分,整。血圧180/96mmHg。血液所見:赤血球420万,白血球18,500,血小板12万。血清FDP 18μg/mL(基準10以下)。CRP 38mg/dL(基準0.3以下)。来院時の両側下腿エックス線単純写真を示す。
適切な処置はどれか。2つ選べ

正解
a, c
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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