65歳の男性。手指の蒼白化と階段昇降時の息切れとを主訴に来院した。5年前の冬から寒冷時に手指が蒼白になり,紫色に変色することに気付いている。1か月前から指先の皮膚に潰瘍が出現した。また,手指と顔面とのむくみと胸やけとを自覚している。脈拍72/分,整。血圧120/74mmHg。両側上下肢の末梢から1/3までと顔面とに皮膚硬化を認める。指先に皮膚の陥凹を認める。聴診上,両下肺にfine crackles〈捻髪音〉を聴取する。尿所見:タンパク(-),潜血(-)。血液所見:赤血球420万,Hb 14.0g/dL,白血球6,500,血小板22万。血清生化学所見:総タンパク7.2g/dL,尿素窒素16mg/dL,クレアチニン1.0mg/dL。免疫学所見:CRP 0.1mg/dL,抗核抗体10,240倍(基準20以下),抗セントロメア抗体(+),抗Scl-70抗体(-)。
この患者で考えられるのはどれか。2つ選べ。