問題番号 : 98D48

52歳の女性。1週前からの動悸を主訴に来院した。発汗が多く,易疲労感がある。身長162cm,体重52kg。体温37.4℃。脈拍104/分,整。血圧162/72mmHg。皮膚は湿潤し,手指に振戦を認める。頸部にびまん性の痛みのない甲状腺腫を触知する。尿所見:タンパク(-),糖(-)。血液所見:赤血球420万,Hb 13.0g/dL,Ht 37%,白血球5,000,血小板20万。血清生化学所見:尿素窒素10mg/dL,クレアチニン0.7mg/dL,総コレステロール105mg/dL,AST 30U/L,ALT 25U/L,ALP 420U/L(基準260以下),γ-GTP 30U/L(基準8~50),Na 138mEq/L,K 4.0mEq/L,Cl 99mEq/L,Ca 9.8mg/dL。TSH 0.1μU/mL以下(基準0.2~4.0),遊離サイロキシン4.3ng/dL(基準0.8~1.8)。甲状腺123I摂取率24時間値6%(基準10~40)。
診断はどれか。

正解
d
国試正答率
90%

Assessment
・52歳の女性。主訴:1週前からの動悸,発汗,易疲労感。

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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