問題番号 : 98D24

1か月の乳児。嘔吐を主訴に来院した。出生体重2,950g。生後2週から嘔吐が始まり,3週からは哺乳の度に10~15分して嘔吐するようになった。排便は3日に1回である。体重3,320g。体温36.6℃。呼吸数36/分。脈拍120/分,整。血圧90/62mmHg。皮膚はやや蒼白で乾燥している。大泉門2×2cm,平坦。腹部平坦,軟。血清生化学所見:尿素窒素35mg/dL,Na 132mEq/L,K 3.4mEq/L,Cl 88mEq/L。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.53,PaCO2 45Torr,HCO3 33mEq/L,BE+7.7mEq/L。腹部超音波写真を示す。
この疾患で正しいのはどれか。

正解
d
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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