65歳の女性。歩行中バイクにはねられ右大腿の疼痛を主訴に救急車で搬入された。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長156cm,体重58kg。右下肢を動かすと右鼠径部に激痛を訴えるほかは異常所見はない。尿所見に異常はない。血液所見:赤沈10mm/1時間,赤血球450万,Hb 12.6g/dL,白血球8,000,血小板22万。血清生化学所見:総タンパク6.8g/dL,アルブミン4.6g/dL,尿素窒素16mg/dL,クレアチニン1.0mg/dL,AST 28U/L,ALT 22U/L,Na 140mEq/L,K 4.2mEq/L,Cl 102mEq/L。CRP 0.2mg/dL。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.40,PaO2 88Torr,PaCO2 40Torr,BE-1.0mEq/L。
右大腿骨頸部内側骨折に対して人工骨頭挿入術を行った。創部痛が強かったため術後3日間ベッド上安静とし,4日目から歩行訓練を指示した。リハビリテーション室に行くため,車椅子に移乗させた時,急に呼吸困難を訴えうずくまった。胸部エックス線写真と心電図とに明らかな異常はなく,動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.38,PaO2 50Torr,PaCO2 47Torr,BE -4.0mEq/Lであった。
適切な検査はどれか。2つ選べ。