問題番号 : 98D15

34歳の男性。発熱,咳および喀痰を訴えて来院した。小児期から喘息発作を繰り返している。2週前から38.0℃ の発熱があり,咳と少量の膿性痰とを伴っている。胸部聴診で右肺にwheezesを聴取する。血液所見:白血球21,000(好中球28%,好酸球52%,単球5%,リンパ球15%)。血清生化学所見:IgG 1,450mg/dL(基準960~1,960),IgM 352mg/dL(基準65~350),IgE 662U/mL(基準250以下)。Aspergillus fumigatusに対する血清沈降抗体陽性。喀出された気管支の鋳型様の栓子からAspergillus fumigatusが分離された。胸部エックス線写真で右中肺野に浸潤影を認める。
最も適切な治療法はどれか。

正解
d
国試正答率
90%

Assessment
発熱,膿性痰で受診している。Ⅰ型アレルギー反応によるwh

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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