問題番号 : 98C1

本問は,98C1~3の連問の一部です。

68歳の男性。激しい腹痛と嘔吐とを主訴に来院した。
現 病 歴:2日前から食後に軽度の腹痛を自覚していたが放置していた。3時間前から激しい腹痛となり,嘔吐を伴うようになった。
既 往 歴:60歳時に開腹による胆囊摘出術を受けた。
現  症:身長162cm,体重58kg。体温36.8℃。脈拍100/分,整。血圧134/86mmHg。上腹部は膨隆し,金属音を聴取する。右上腹部に軽度の圧痛がある。鼠径部にヘルニアは認めない。
検査所見:尿所見:タンパク(-),糖(-)。血液所見:赤血球430万,Hb 13.8g/dL,Ht 41%,白血球8,900,血小板32万。血清生化学所見:総タンパク7.2g/dL,アルブミン4.8g/dL,尿素窒素18mg/dL,クレアチニン1.0mg/dL,AST 36U/L,ALT 30U/L,LDH 340U/L(基準176~353),ALP 268U/L(基準260以下),CK 48U/L(基準10~40),Na 140mEq/L,K 4.5mEq/L,Cl 102mEq/L。CRP 0.4mg/dL。腹部エックス線単純写真立位像を示す。
この病態で亢進するのはどれか。

正解
a
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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