問題番号 : 98A54

9か月の男児。発熱,咳および喀痰を主訴に来院した。3か月前から中耳炎と副鼻腔炎とを繰り返している。体温38.6℃。呼吸数30/分。脈拍104/分,整。聴診上,右上中肺にcoarse cracklesを聴取する。尿所見:タンパク1+,潜血(-)。血液所見:赤血球410万,Hb 13.5g/dL,白血球12,300。血清生化学所見:血糖82mg/dL,総タンパク7.0g/dL,Na 140mEq/L,K 3.5mEq/L,Cl 100mEq/L。IgG 100mg/dL(基準240~620),IgA検出感度以下(基準10~35),IgM検出感度以下(基準40~95)。CRP 18.9mg/dL。
この疾患で正しいのはどれか。2つ選べ

正解
a, d
国試正答率
90%

Assessment
9か月の男児が,細菌感染を繰り返しており,低ガンマグロブ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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