問題番号 : 98A34

4歳の男児。1週前から発熱と顔色不良とを認め入院した。皮膚は蒼白,軀幹部に点状出血を認める。眼球結膜は貧血様。心尖部に2/6度の収縮期雑音を聴取する。肝を右肋骨弓下に4cm,脾を左肋骨弓下に2cm触知する。血液所見:Hb 8.2g/dL,Ht 23%,白血球63,000,血小板4.2万。プロトロンビン時間〈PT〉11.4秒(基準対照11.3),APTT 33.4秒(基準対照32.2)。血清生化学所見:AST 35U/L,ALT 30U/L,LDH 2,600U/L(基準176~353),Fe 120μg/dL(基準80~160),フェリチン50ng/dL(基準20~120)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。骨髄にみられるリンパ球様細胞はペルオキシダーゼ反応陰性で,B細胞形質を示す。
この患児の初期治療はどれか。2つ選べ

正解
b, e
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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