問題番号 : 98A28

23歳の女性。肝機能異常の精査のために来院した。1年前の会社入社時の肝機能検査に異常はなかったが,7か月前悪心と全身倦怠感とが出現し,近医で肝機能異常を指摘された。その後肝機能異常が持続している。飲酒歴はない。8か月前にまゆを濃くするため刺青を行った。身長158cm,体重56kg。眼球結膜に黄疸は認めない。右肋骨弓下に軟らかい肝を2cm触知する。尿所見:タンパク(-),糖(-)。血液所見:赤血球410万,Hb 13.5g/dL,白血球4,200,血小板24万。血清生化学所見:アルブミン4.2g/dL,IgG 1,250mg/dL(基準960~1,960),総ビリルビン0.8mg/dL,AST 58U/L,ALT 74U/L,ALP 230U/L(基準260以下),γ-GTP 62U/L(基準8~50)。免疫学所見:HBs抗原陰性,HCV抗体陽性,HCV-RNA陽性,抗核抗体40倍(基準20以下)。腹部超音波写真を示す。
この患者への対応として適切なのはどれか。

正解
d
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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