問題番号 : 97I47

38歳の男性。意識障害のため仲間に伴われて救急車で搬入された。本日,海で水深30m程度のスキューバ潜水を楽しんでいた。2回目に浮上したとき,約5分後に全身倦怠感を訴え,意識を消失した。搬入時は意識は清明で,顔面腫脹,両上肢の感覚低下および両下肢の運動麻痺と感覚低下とを認める。血液所見:赤血球560万,Hb 20.2g/dL,Ht 61%,白血球8,800。胸部エックス線写真に異常はなく,心電図は正常範囲である。
適切な治療法はどれか。2つ選べ

正解
a, e
国試正答率
90%

Assessment
潜水歴があり,減圧症〈潜函病〉が考えられる。高圧環境に曝

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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