問題番号 : 97I43

72歳の女性。早朝に大量の新鮮血下血を認めたため来院した。顔面蒼白で眼瞼結膜に貧血を認めた。腹部は平坦,軟で,腸雑音は正常であった。脈拍120/分,整。血圧112/70mmHg。緊急大腸内視鏡検査で多数の憩室を認めたが,多量の新鮮血のため出血源は不明であった。Hb 7.2g/dLであったため赤血球濃厚液輸血を行った。しかし,血圧が70/30mmHgまで低下したため腹部血管造影を行った。上腸間膜動脈から分岐する右結腸動脈の選択的造影写真動脈相(A)と毛細血管相(B)とを示す。
引き続いて行う最も適切な経動脈的治療法はどれか。

正解
a
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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