問題番号 : 97I34

2歳の男児。熱傷の治療のため父親に伴われて来院した。昨晩9時ころ,山奥のキャンプ場で,熱湯で胸部と右上肢とに熱傷を受けた。冷水で冷やした後,今朝早く下山した。元気がなくぐったりしている。体温39℃。脈拍160/分,整。血圧78/40mmHg。熱傷面積は約20% で水疱形成がみられる。血液所見:赤血球560万,Hb 18g/dL,Ht 55%,白血球10,700,血小板36万。
この患児で最も考えられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
60%

Assessment
小児の熱傷で広範囲に及んだため,全身の血管透過性が亢進し

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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