問題番号 : 97I23

85歳の男性。左側腹部に突然痛みが始まり,救急外来を受診した。心房細動を指摘されていたが放置していた。腹痛のため表情は苦悶状である。体温37.0℃。呼吸数20/分。脈拍88/分,不整。血圧160/94mmHg。左側腹部の強い痛みを訴えるが腹部は平坦,軟である。血液所見:赤血球411万,Hb 12.5g/dL,Ht 36%,白血球21,200,血小板16万,FDP 16μg/mL(基準10以下)。血清生化学所見:尿素窒素24mg/dL,クレアチニン1.5mg/dL,AST 160U/L,ALT 101U/L,LDH 1,932U/L(基準176~353),アミラーゼ73U/L(基準37~160),CK 20U/L(基準10~40)。腹部造影CT(AB)を示す。
腹痛の原因はどれか。

正解
a
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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