問題番号 : 97F45

本問は,97F45~46の連問の一部です。

55歳の男性。呼吸停止状態でマスクによる用手人工呼吸を受けながら救急車で搬入された。
現 病 歴:会社で電話中に後頭部に激しい頭痛を訴えて倒れた。同僚がかけつけたときいびきを伴う大きな呼吸をしていたが,救急車到着時には呼吸停止の状態であった。
既 往 歴:高血圧を指摘されたが無治療であった。
現  症:意識は昏睡状態。体温37.0℃。自発呼吸はない。脈拍は微弱。血圧68/40mmHg。左前額部に擦過傷を認める。瞳孔径左右とも3mm,対光反射は左右とも消失。心雑音はない。腹部に異常所見は認めない。
救急外来でまず行うべき処置で誤っているのはどれか。

正解
e
国試正答率
90%

Assessment
①突然発症の激しい部痛
②意識障害:昏睡,前額部の傷を妨

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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