問題番号 : 97F41

本問は,97F41~42の連問の一部です。

78歳の男性。全身倦怠感と尿量の減少とを訴えて来院した。
現 病 歴:昨日山菜を採りに行き,道に迷い歩き回った。足腰が痛くなり山中で座り込んでいるところを家族に今朝発見された。全身倦怠感があり,尿量も少なくなっている。
既 往 歴:69歳から前立腺肥大で加療中である。
現  症:意識は清明。身長162cm,体重57kg。体温36.9℃。脈拍112/分,整。血圧86/54mmHg。皮膚は乾燥している。胸部に異常を認めない。腹部は平坦で,肝・脾を触知しない。下腿に浮腫はない。直腸診で腫大した前立腺を触知する。
検査所見:尿所見:比重1.035,タンパク(±),糖(-),潜血(-),沈渣に異常はない。血液所見:赤血球512万,Hb 16.4g/dL,Ht 48%,白血球8,600,血小板22万。血清生化学所見:尿素窒素78mg/dL,クレアチニン2.8mg/dL,尿酸11.2mg/dL,AST 35単位,ALT 20単位,LDH 350単位(基準176~353),CK 45単位(基準10~40),Na 140mEq/L,K 5.0mEq/L,Cl 104mEq/L,Ca 9.2mg/dL,P 3.0mg/dL。
まず行うべき検査はどれか。

正解
d
国試正答率
90%

Assessment
クレアチニンの上昇および尿量減少があり,腎不全が疑われる

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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