本問は,97F39~40の連問の一部です。
72歳の男性。呼吸困難のため家族に付き添われて来院した。
現 病 歴:5年前から肺気腫による慢性呼吸不全で治療中であった。3日前から感冒様症状が出現し,その後呼吸困難が増強し階段の昇降が困難になった。
既 往 歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。体温37.8℃,呼吸数18/分。脈拍108/分,整。血圧110/80mmHg。下腿浮腫と頸静脈怒張とを認める。
検査所見:尿所見:タンパク1+,糖(-)。血液所見:赤血球450万,Hb 15.2g/dL,Ht 43%,白血球10,200。血清生化学所見:総タンパク6.4g/dL,尿素窒素25mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL,AST 36U/L,ALT 32U/L,LDH 364U/L(基準176~353),Na 140mEq/L,K 4.0mEq/L,Cl 102mEq/L。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.32,PaO2 54Torr,PaCO2 48Torr。心電図で右室負荷所見を認める。
この患者にみられるのはどれか。