問題番号 : 97F11

48歳の女性。昨日からの激しい心窩部痛,悪心・嘔吐および発熱のため来院した。身長158 cm,体重66 kg。体温38.5℃。眼球結膜に黄染はない。右季肋部にBlumberg徴候を認める。尿所見:濃褐色,蛋白(-),ウロビリノゲン1+,ビリルビン1+,沈渣に赤血球0/1視野,白血球2〜3/1視野。血液所見:赤血球480万,Hb 15.0 g/dL,Ht 41%,白血球13,500(桿状核好中球11%,分葉核好中球68%,好酸球2%,好塩基球1%,単球5%,リンパ球13%)。血清生化学所見:総ビリルビン1.5 mg/dL,直接ビリルビン1.0 mg/dL,AST 46 IU/L,ALT 41 IU/L,ALP 290 IU/L(基準260以下),アミラーゼ180 IU/L(基準37〜160)。
最も考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
90%

選択肢考察
×a 胃潰瘍
 心窩部痛,悪心,嘔吐はあてはまるが,

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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