76歳の男性。発熱と食欲不振とを主訴に搬入された。60歳ころから手足のふるえ,歩きにくさ,大きな声が出ない及び動作が遅くなるなどの症状が出現し,徐々に進行してきたため外出するのがおっくうになった。歩行障害は当初,薬物治療によって軽快していたが,近年薬効は乏しくなった。体温39.8℃。脈拍120/分,整。胸部にcoarse crackles〈水泡音〉を聴取した。意識は清明であったが,頸部と四肢との筋強剛,四肢の安静時振戦および無動を認め,歩行はできなかった。嚥下性肺炎〈誤嚥性肺炎〉と敗血症とのために第12病日に死亡した。剖検時の脳組織H-E染色標本を別に示す。
この患者の基礎疾患に用いられる薬物はどれか。2つ選べ。