問題番号 : 97D34

67歳の男性。1か月前から感冒様症状が続くために来院した。2年前に定年退職するまでの健康状態は良好であった。現在,発熱,咽頭痛,咳および痰はなく,体重減少もない。軽い倦怠感を自覚することがある。身長163cm,体重73kg。体温36.6℃。脈拍72/分,整。血圧140/84mmHg。眼瞼結膜に貧血なく,眼球結膜の黄染を認めない。胸部に異常所見はない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。血液所見:赤沈15mm/1時間,赤血球460万,Hb 13.5g/dL,Ht 42%,白血球27,800(好中球15%,好酸球1%,単球4%,リンパ球80%),血小板28万。血清生化学所見:総タンパク6.5g/dL,アルブミン4.5g/dL,AST 35U/L,ALT 30U/L,LDH 330U/L(基準176~353)。CRP 0.5mg/dL。リンパ球サブセット:B細胞85%(基準7~17),T細胞10%(基準55~75)。
この患者を無治療で観察したとき,1年までの経過で最も可能性が高いのはどれか。

正解
a
国試正答率
60%

Assessment
高齢患者で,末梢血でリンパ球増多を認め,リンパ球サブセッ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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