問題番号 : 97D33

42歳の男性。発熱と紫斑とを主訴に来院した。生来健康であったが1か月前から疲労感を自覚するようになった。1週前に歯磨き時に出血し,四肢の紫斑に気付いた。昨夜,悪寒とともに発熱した。体温37.8℃。脈拍92/分,整。血圧114/60mmHg。顔色は蒼白で眼球結膜に黄染はない。歯肉出血があり,咽頭の発赤を認める。肝・脾は触知しない。前胸部と四肢に斑状出血と多数の点状出血とを認める。神経学的所見に異常を認めない。血液所見:赤沈45mm/1時間,赤血球350万,Hb 10.5g/dL,Ht 31%,白血球15,800(好中性骨髄球3%,好中性後骨髄球2%,桿状核好中球12%,分葉核好中球10%,単球3%,リンパ球12%,異型細胞58%),血小板0.8万,PT 82%(基準80~120),APTT 34秒(基準対照32.2),フィブリノゲン220mg/dL(基準200~400),FDP 5μg/mL(基準5以下)。血清生化学所見:AST 65U/L,ALT 32U/L,LDH 890U/L(基準176~353)。CRP 13.5mg/dL。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
化学療法の前に行うべき治療はどれか。2つ選べ

正解
b, e
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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