問題番号 : 97C11

本問は,97C10~12の連問の一部です。

68歳の男性。嚥下障害を主訴に来院した。
現 病 歴:6か月前から胸骨後部の不快感を自覚していた。1か月前,食事中に肉片がつかえたがお茶を飲んで通過した。その後,固形物が頻回につかえるようになった。最近1か月で5kgの体重減少がみられた。
既 往 歴:特記すべきことはない。
生 活 歴:飲酒:日本酒2合/日,40年間。喫煙:30本/日,40年間。
現  症:身長162cm,体重47kg。左側の頸部と鎖骨上窩とにリンパ節を触知する。
検査所見:血液所見:赤血球280万,Hb 9.5g/dL,白血球7,900。血清生化学所見:総タンパク5.8g/dL,アルブミン3.2g/dL,AST 18U/L,ALT 16U/L。入院後の食道造影写真を示す。


最も考えられるのはどれか。

正解
a
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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