問題番号 : 97C4

本問は,97C4~6の連問の一部です。

28歳の妊婦。今朝,突然の中等量性器出血と水様帯下とを認めて来院した。
現 病 歴:妊娠初期には特に異常はなかったが,妊娠24週3日に上記症状を呈した。下腹部痛はない。
既 往 歴:特記すべきことはない。
月 経 歴:初経13歳。周期は28日型,整。月経時随伴症状はない。
妊娠・分娩歴:1年前に妊娠7週で自然流産した。
現  症:身長160cm,体重52kg。体温36.8℃。脈拍72/分,整。血圧122/70mmHg。子宮底は臍上2cm,軟,圧痛はない。腟鏡診で外子宮口の開大は認められないが,少量の淡血性の帯下が認められ,悪臭はない。超音波検査により胎児は頭位,胎児計測値は妊娠週数相当であり,羊水腔はほとんど消失している。
入院時検査所見:尿所見:タンパク(±),糖(-),ウロビリノゲン(±),潜血1+。血液所見:赤血球394万,Hb 11.2g/dL,Ht 38%,白血球11,000,血小板22万。血清生化学所見:総タンパク6.9g/dL,アルブミン4.1g/dL,尿素窒素10mg/dL,クレアチニン0.7mg/dL,総ビリルビン0.6mg/dL,AST 18U/L,ALT 14U/L,Na 136mEq/L,K 4.2mEq/L,Cl 102mEq/L,Ca 8.8mg/dL。CRP 0.3mg/dL。経腟超音波写真(A)と胎児心拍数陣痛図(B)とを示す。
入院時診断で考えられるのはどれか。2つ選べ

正解
a, b
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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