問題番号 : 97A38

55歳の男性。尿量の減少と全身倦怠感とのため来院した。腰痛のため市販の非ステロイド性抗炎症薬を3日間大量に服用した。顔面と下腿とに軽い浮腫を認める。脈拍104/分,整。血圧180/100mmHg。肺野にcoarse crackles〈水泡音〉を聴取する。尿道カテーテルを留置し10mL/時の尿量が得られた。尿所見:タンパク3+,糖1+,クレアチニン95mg/dL,Na 50mEq/L,K 11mEq/L。血清生化学所見:総タンパク6.3g/dL,尿素窒素40mg/dL,クレアチニン4.2mg/dL,Na 131mEq/L,K 6.7mEq/L,Cl 100mEq/L。腹部エックス線単純写真で腎陰影の長径は左右とも14cmである。
最も考えられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
90%

Assessment
NSAIDs内服後に尿量減少,浮腫,高血圧が出現しており

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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