問題番号 : 97A28

72歳の女性。夕食6時間後に突然上腹部痛をきたして救急車で来院した。夕食に豚肉を食べた。手術の既往はない。意識は清明。身長156cm,体重60kg。体温37.2℃。脈拍96/分,整。血圧148/66mmHg。顔面は苦悶状。右季肋部に圧痛を認めるが,腹膜刺激症状はみられない。血液所見:赤血球384万,Hb 11.8g/dL,Ht 37%,白血球11,000,血小板17万。血清生化学所見:アルブミン4.2g/dL,総ビリルビン2.1mg/dL,AST 80U/L,ALT 120U/L,ALP 480U/L(基準260以下),アミラーゼ120U/L(基準37~160)。CRP 5.4mg/dL。
適切な治療薬はどれか。2つ選べ

正解
a, b
国試正答率
60%

Assessment
食後の右季肋部痛,肝胆道系酵素の軽度上昇,白血球上昇より

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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