本問は,96F45~46の連問の一部です。
24歳の女性。動悸と易疲労感とを主訴に来院した。
現 病 歴:半年前から動悸と易疲労感とが出現した。不安もみられるため抗不安薬を投与されていたが,症状は改善せず,1か月前から悪化した。この間に体重は10kg減少した。
既往歴・家族歴:特記すべきことはない。
現 症:身長158cm,体重41kg。体温37.2℃。脈拍92/分,整。血圧136/60mmHg。眼球突出を認める。甲状腺は軟らかく,びまん性に腫大しているが,自発痛と圧痛とはない。心音に異常なく,呼吸音は清。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。
検査所見:血液所見:赤沈11mm/1時間,白血球4,100。血清生化学所見:総タンパク6.9g/dL,アルブミン4.6g/dL,総コレステロール108mg/dL,Na 142mEq/L,K 3.4mEq/L。TSH 0.01μU/mL未満(基準0.2~4.0),FT4 7.3ng/dL(基準0.8~2.2)。
この患者の治療薬で適切なのはどれか。