問題番号 : 96F43

本問は,96F43~44の連問の一部です。

44歳の男性。右下腹部の痛みと嘔吐とで来院した。
現 病 歴:昨日海水浴を楽しんで帰宅した。今朝4時ころ突然,腹痛で目覚めた。痛みは右側腹部から右下腹部まで拡がり,右陰囊部にも放散した。嘔気を我慢できず,透明な胃液を少量嘔吐した。吐血や黒色便は認めず,心窩部痛もない。
既 往 歴:30歳から高尿酸血症を指摘されているが,治療歴はない。
現  症:意識は清明。身長165cm,体重78kg。体温37.1℃。脈拍76/分,整。血圧146/90mmHg。腹部は平坦で,肝・脾は触知しない。外陰部は正常で,陰囊内容に触診上異常所見はない。
検査所見:尿所見:タンパク(-),糖(-),潜血2+。血液所見:赤血球560万,Hb 15g/dL,Ht 48%,白血球9,500,血小板35万,プロトロンビン時間〈PT〉12秒(基準10~14)。血清生化学所見:総タンパク7.8g/dL,アルブミン5.2g/dL,尿素窒素20mg/dL,クレアチニン1.2mg/dL,尿酸7.5mg/dL,総ビリルビン0.6mg/dL,AST 18U/L,ALT 16U/L,LDH 320U/L(基準176~353),Na 135mEq/L,K 4.2mEq/L,Cl 101mEq/L。腹部エックス線単純写真を別に示す。
この疾患でみられる身体所見はどれか。

正解
e
国試正答率
90%

画像診断
・腹部エックス線単純写真〈KUB〉上,明らかな結石陰影は認められない

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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