問題番号 : 96F14

62歳の女性。朝食前に夫と散歩中,冷汗と動悸とを訴え,間もなく意識が混濁し救急車で搬入された。5年前から糖尿病治療のため経口血糖降下薬を服用している。来院時,意識は傾眠状態。体温36.5℃。呼吸数16/分。脈拍98/分,整。血圧152/70mmHg。発汗が著明である。四肢に明らかな麻痺はない。
検査結果が出るまでの緊急処置として適切なのはどれか。

正解
b
国試正答率
90%

Assessment
・62歳の女性
・朝食前に散歩中,冷汗と動悸を訴えた後に

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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