問題番号 : 96F4

42歳の男性。生来健康であったが,前日夜から高熱,咳および喀痰が生じたため来院した。意識は清明。体温39.0℃。呼吸数22/分。脈拍98/分,整。血圧128/76mmHg。心雑音はない。喀痰は膿性。血液所見:赤血球470万,Hb 15.6g/dL,白血球12,800。胸部エックス線写真で右下肺野に浸潤影を認める。
この症例について正しいのはどれか。

正解
d
国試正答率
90%

Assessment
健康な男性に急性の高熱,咳,膿性喀痰があり,胸部エックス

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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