問題番号 : 96D44

10歳の男児。学習の遅れと視覚障害とが顕著になったため来院した。4か月前からボールの捕球が困難になり,またピアノの楽譜を読めなくなった。記憶力が低下し,算数の図形の問題が苦手となった。運動自体や感情面に問題はない。三種混合と麻疹ワクチンとは接種済みである。意識は清明。自分の名前と年齢とを言える。手掌と足底とを除いて全身皮膚に色素沈着がある。心雑音は聴取せず,ラ音も聴取しない。腹部は平坦で軟,肝・脾は触れない。深部腱反射は亢進し,Babinski徴候は陽性である。手の変換運動は良好で,片足立ちは可能である。血清生化学所見:総タンパク7.1g/dL,アルブミン4.7g/dL,尿素窒素11mg/dL,AST 33U/L,ALT 35U/L,LDH 548U/L(基準176~353)。頭部単純MRIのT1強調像(A)とT2強調像(B)とを示す。
考えられるのはどれか。

正解
e
国試正答率
60%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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