10歳の男児。学習の遅れと視覚障害とが顕著になったため来院した。4か月前からボールの捕球が困難になり,またピアノの楽譜を読めなくなった。記憶力が低下し,算数の図形の問題が苦手となった。運動自体や感情面に問題はない。三種混合と麻疹ワクチンとは接種済みである。意識は清明。自分の名前と年齢とを言える。手掌と足底とを除いて全身皮膚に色素沈着がある。心雑音は聴取せず,ラ音も聴取しない。腹部は平坦で軟,肝・脾は触れない。深部腱反射は亢進し,Babinski徴候は陽性である。手の変換運動は良好で,片足立ちは可能である。血清生化学所見:総タンパク7.1g/dL,アルブミン4.7g/dL,尿素窒素11mg/dL,AST 33U/L,ALT 35U/L,LDH 548U/L(基準176~353)。頭部単純MRIのT1強調像(A)とT2強調像(B)とを示す。
考えられるのはどれか。