問題番号 : 96D38
32歳の男性。昨夜から右側腹部疝痛発作があり,救急外来を受診した。5年前に同様の発作があり,ヨード造影剤検査で尿管結石を指摘されたが,その検査中に重度の呼吸困難に陥ったことがある。腹部は平坦,軟であるが,右背部に強い叩打痛がある。尿所見:タンパク(±),糖(-),沈渣に赤血球20~30/1視野,白血球(-)。血清生化学所見に異常はない。まず行うべき検査はどれか。
診断:尿路結石選択肢考察:側腹痛,血尿から尿路
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。