問題番号 : 96D15

42歳の女性。2日前から発熱と膿性痰とがあり来院した。10年前から咳嗽と喀痰とを認め,2年前から労作時の息切れが出現した。小児期から慢性副鼻腔炎がある。体温37.8℃。脈拍82/分,整。全肺野にfine crackles〈捻髪音〉を聴取する。白血球12,500(桿状核好中球8%,分葉核好中球66%,好酸球2%,単球2%,リンパ球22%)。CRP 10.2mg/dL。呼吸機能検査:% VC 88%,FEV1.0% 62%。胸部エックス線写真では全肺野にびまん性粒状影を認める。
予想される起因菌はどれか。2つ選べ

正解
d, e
国試正答率
60%

Assessment
小児期からの慢性副鼻腔炎,10年前から続く咳嗽と喀痰があ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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