問題番号 : 96A58

60歳の男性。3日前に同窓会の懇親会で泥酔し,何回も嘔吐を繰り返した。2日前から発熱と咳嗽,今朝から膿性痰と右側胸痛とが現れたため来院した。体温38℃。脈拍90/分,整。血液所見:白血球13,000(桿状核好中球8%,分葉核好中球72%,好酸球2%,単球3%,リンパ球15%)。CRP 14.5mg/dL。胸部エックス線写真では右下肺野に浸潤影と胸水とを認め,試験穿刺で悪臭の強い膿性胸水を採取した。胸水のGram染色で多数の好中球とグラム陽性球菌とを認めた。
胸水培養で検出が予想されるのはどれか。

正解
c
国試正答率
90%

Assessment
嘔吐後に出現した発熱,咳嗽であり,その後さらに膿性痰,右

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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